2013年08月22日

自家膵島移植、国内初(?)の成功

昨日のニュースで、慢性膵炎の患者さんに患者自身の膵島を移植する、いわゆる「自家膵島移植」に阪大病院が国内で初めて成功したという記事がとりあげられていました。

30代の女性の患者さんで、遺伝性の慢性膵炎を患っておられ、疼痛があまりにも激しいため通常の食事すら困難であったようです。

痛みが和らいだという趣旨のコメントが出されており、非常に良かったと思います。

ところで、私は「国内初の成功」という文言を見て、「はて、国内初だったっけ?」とちょっと違和感を覚えたので、自分の「慢性膵炎ノート」で検索してみたら、

「慢性膵炎な毎日2」の2008年4月12日のブログで、2000年7月発行の日本消化器外科学会雑誌の神戸大学の先生方による自家膵島移植についての記事を紹介していました。

その記事を見るかぎり、神戸大学では既に実施しているような書き方がされているのですが、「可能性が示された」などのすこし歯切れが悪い表現もあって、あまりうまくいかなかったのかもしれません。

まぁ、初かどうかは患者さんにとってはおそらく問題ではないはずで、疼痛から解放されればそれでよいのだと思います。

さて、2008年のブログの記事でも述べているのですが、自家膵島移植は少なくともアメリカではかなり実施されているようなのですが、日本の場合はその点はかなり遅れているように感じます。

今回の患者さんのように、遺伝性で幼い頃から苦しんでおられ、ご自分にはなにも病気の要因がないような方だけではなく、もっと幅広い患者さん(アルコールの飲み過ぎで膵炎になってしまったような方など)にも、病状によっては自家膵島移植が実施されるような状況になればいいと思います。

posted by カオル at 16:21| Comment(6) | TrackBack(0) | 膵炎と外科的治療